こんばんは

今日は久しぶりに
HPLCの話をしたいと思います。
最近、仕事でアミノ酸分析をしています。

その流れで、アミノ酸分析システム
についてご紹介します。

さて、ひとえにアミノ酸分析といっても
分離方法や、検出方法には
様々な種類があるのをご存知でしょうか?

それぞれ見ていきたいとおもいます。

<検出方法>
アミノ酸は基本的には
UV吸収がありませんので
別の形態に誘導体化してあげる必要
があります。

まれに205nmなどの短波長で
見る場合もありますが、
感度や選択性の面で
おすすめはできません。

誘導体化の例として、

ニンヒドリン反応
を利用して誘導体化すると
UV吸収を持つ形態になります。

これによりUV検出器や
フォトダイオードアレイ(PDA)検出器
で検出できるようになります。

また、オルトフタルアルデヒド(OPA)
によって誘導体化すると、
蛍光を持つ形態になります。

この場合は蛍光検出器を用いて、
高感度かつ選択的に
アミノ酸を検出する事が
できるようになります。


<分離方法>
分離方法は、誘導体化を
カラムの前にするか、
後にするかで変わってきます。

誘導体化をカラムの前でする場合、
「誘導体化されたアミノ酸」を
分離することになります。

これを「プレカラム誘導体化」
と言います。

誘導体化されたアミノ酸は

アミノ酸+誘導体化試薬

がもつ疎水性の違いで
分離することができます。

通常はC18(ODS)カラムを用いた
逆相系のクロマトグラフィーで
分離分析を行います。

反対に、誘導体化をカラムの後でする場合、
誘導体化されていない、
「アミノ酸そのもの」
を分離することになります。

アミノ酸はいずれも
疎水性は強くはありませんが、
それぞれ酸解離定数が異なります。

その性質を利用すれば
陽イオン交換カラムを用いた
イオン交換クロマトグラフィーによって
分離分析を行うことができます。

続いてシステムそのものについて
特徴をみていきます。


検出方法と分離方法が変わると、
HPLCシステムも異なってきます。

プレカラム誘導体化法の場合
マニュアル操作で誘導体化したアミノ酸
をサンプラーにセットするか、
オートサンプラーの自動誘導体化機能など
によって誘導体化された試料を
注入します。

そのため、システムとしては

移動相送液ポンプ
オートサンプラー
カラムオーブン
検出器

のみとなります。

いわば、最もスタンダードな
HPLCシステムの構成で
測定することができます。

一方、ポストカラム誘導体化法の場合
カラムで分離した後に
誘導体化試薬が入っている反応液を
混ぜてあげる必要があります。

そのため、移動相送液ポンプのほかに
反応液を送液するポンプが最低でも
一台必要になります。

また、カラムから出てきた
移動相+試料に
流路内で誘導体化してもらうため
反応液コイル
という一定の長さをもった
配管を通す必要があります。

ここまで書くと、
ポンプが少ないプレカラム誘導体化に
メリットがあるように感じますよね。


次に、各システムの特徴を
紹介します。

<プレカラム誘導体化>
利点
•システムがシンプル
•逆相系分離のため、高速化が見込める
•バッチでの測定が可能のため、
アミノ酸以外の他の測定にも利用できる
•誘導体化試薬によっては、誘導体化後
長時間の保存が可能

欠点
•オートサンプラーやマニュアルによる
誘導体化のため、オンラインで誘導体化する
ポストカラム誘導体化と比較して
再現性が悪い
•誘導体化試薬のピークが溶出する場合が
あるため、そのピークと目的成分が
重ならないような分離条件にする
必要がある

<ポストカラム誘導体化法>

利点
•オンラインによる誘導体化のため、
再現性が良い
•移動相や反応液をメーカーが販売している
場合がある

欠点
•反応液送液ポンプや反応コイルなど、
分析系がやや煩雑になる
•専用機のような使い方になる
•プレカラムに比べてシステムの値段が高い


<具体的なシステム>
•プレカラム誘導体化

OPAプレカラム誘導体化法
ダブシルクロライドプレカラム誘導体化法
FMOC(9-フルオレニルメチル
オキシカルボニル)プレカラム誘導体化法

•ポストカラム誘導体化

OPAポストカラム誘導体化法
(タンパク質構成アミノ酸
または生体中遊離アミノ酸)
ニンヒドリンポストカラム誘導体化法


何を測定したいか、
ルーチン測定なのか、
バッチでの測定なのか、
どの検出器を使うのか

などによって、
最適なアミノ酸分析システム
を選択する必要があるということ
お分かりいただけましたでしょうか?

最後まで読んでいただき
ありがとうございました!


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